ロボティクスモザイクアートシステムを用いた参加型アートの実現
背景
ロボット技術は従来、主に産業分野における効率化のために発展してきました。 しかし近年では、その応用範囲が広がり、娯楽や芸術といった様々な分野にも進出しています。 特に芸術分野では、人間とロボットが共同で作品を作ったり、ロボットが自ら創作活動を行ったりする取り組みが増えており、芸術表現の在り方に新たな可能性をもたらしています。
様々な芸術技法の中で、モザイクアートは、小さなパーツを組み合わせることで、一枚の模様を作り出すという特性を持ち、ロボットの段階的な制作プロセスに親和性が高いです。 また、パーツの配置位置や順序によって作品の印象が大きく変化するため、人間とロボットの協働によって独自な表現を生み出すことができます。 このような特徴を活かし、ロボット技術を活用した新たな芸術表現の可能性を探ります。
ロボティクスモザイクアートシステム
ロボティクスモザイクアートシステムは、ある画像を複数のパーツに細分化し、ロボットアームがそれらのパーツを適切に配置することでモザイクアートを生成するシステムです。
本研究では、ユーザがモザイクアートの生成過程に参加できるインタラクティブな要素を導入し、人間とロボットの協働による参加型アートの実現を目的とします。

システムは、パーツと目標画像の類似度に基づいて適した配置位置を提案します。ユーザは、その提案を参考に配置位置を指定すると、ロボットアームが実環境でパーツを配置を行います。このプロセスを繰り返すことで、モザイクアートを生成していきます。